
黒い便(タール便)が出たら?
消化管出血のサインかもしれません
トイレで黒い便が出て驚いたことはありませんか?
黒い便は、食事や薬による一時的な変化であることもありますが、 ときには消化管からの出血(上部消化管出血)を示す重大なサインであることがあります。 早めに原因を見極め、必要に応じて適切な検査を受けることで、重大な病気の早期発見につながります。
黒い便は、食事や薬による一時的な変化であることもありますが、 ときには消化管からの出血(上部消化管出血)を示す重大なサインであることがあります。 早めに原因を見極め、必要に応じて適切な検査を受けることで、重大な病気の早期発見につながります。

こんな症状はありませんか?
以下のような症状がある方は、消化管からの出血が疑われることがあります。
- 便が黒く、ドロっとしている(タールのような質感)
- いつもより便の臭いが強く感じる
- トイレットペーパーについた便が落ちにくい
- みぞおちの痛みや胃もたれが続いている
- 貧血のようなフラつきやめまいがある
このような症状がある場合は自己判断せず、早めにご相談ください。

黒色便とは?正常な便との違い
健康な便の色は、黄土色〜茶色が一般的です。
それに対して、黒色便はタールのように真っ黒で、粘り気と光沢があるのが特徴です。
このような黒い便は、胃や十二指腸などの上部消化管からの出血が、胃酸や消化液と混ざって酸化されることで生じます。
一方で、鉄剤やイカ墨などの食品でも黒っぽくなることがあり、見た目だけで原因を判断するのは難しいのが実情です。

黒い便の主な原因
消化管出血によるもの(要注意)
■胃潰瘍・十二指腸潰瘍
粘膜の潰瘍部から出血が起き、黒色便として現れます。
■胃がん・食道がん
腫瘍からの出血がタール便として排出される場合があります。
■食道静脈瘤破裂
肝硬変などに伴い食道や胃にできた静脈瘤が破れると、命に関わる大量出血を起こすこともあります。
いずれも、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)での早期発見と治療が重要です。
粘膜の潰瘍部から出血が起き、黒色便として現れます。
■胃がん・食道がん
腫瘍からの出血がタール便として排出される場合があります。
■食道静脈瘤破裂
肝硬変などに伴い食道や胃にできた静脈瘤が破れると、命に関わる大量出血を起こすこともあります。
いずれも、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)での早期発見と治療が重要です。
食事や薬による一時的な変化
・鉄剤(フェロミア®、インクレミン®など)
・イカ墨、黒ゴマ、海藻などの食品
・ビスマス製剤や一部の漢方薬
※数日以内に改善が見られない場合や、他の症状を伴う場合はご相談ください。
・イカ墨、黒ゴマ、海藻などの食品
・ビスマス製剤や一部の漢方薬
※数日以内に改善が見られない場合や、他の症状を伴う場合はご相談ください。

当院で行う検査と診断について
黒色便は、消化管出血の可能性がある重要なサインです。
当院では、上部消化管からの出血が疑われる場合、内視鏡検査(胃カメラ)を実施しています。
胃カメラでは、食道・胃・十二指腸までの粘膜を直接観察できるため、出血の有無や原因を正確に確認することができます。
出血が見つかるなどの症状から、早期発見・早期治療につながります。

黒い便が出たら、まずはご相談ください
「これくらいで検査は大げさかも」と感じる方もいらっしゃいますが、
タール便は重篤な病気の初期サインであることもあります。
すぎうらクリニックでは、苦痛の少ない経鼻での胃カメラ検査を行っており、初めての方や検査に不安がある方にも、できるだけ負担の少ない形でご案内しています。